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材料力学のお話 [ネコ騙し数学]

材料力学のお話

 

ひずみと応力についての理解を深めるために、材料力学の話をすこしだけすることにする。

 

zai-001.png右図のように長さl₀、断面積Aの棒を力Fで引っ張ったところ、長さがlになったとする。

このとき、

  

垂直ひずみといい、

  

引張応力という。

力の向きが図とは逆の場合は、圧縮。

この棒が弾性体の場合、応力が弾性範囲内にあるとき、「応力はひずみに比例する」というフックの法則が成り立つので、

  

という関係が成立し、この比例定数を縦弾性係数という。

 

zai-fig-003.pngまた、右図のように、面DC(紙面に垂直な方向の厚さを1とする)に力Fがかかり、ABCDABC'D'に変形したとする。

このとき、

  

せん断歪ひずみという。

θ(単位はラディアン)が微小なとき、

  

と近似できるので、せん断ひずみγ

  

また、面DCの面積をAとするとき、

  

をせん断応力といい、弾性範囲内ならば

  

が成立する。この比例定数G横弾性係数(せん断弾性係数、ずれ弾性係数)という。

 

 

zai-fig02.pngさて、右図のように、上の棒の横断面BB'に対しθの角度をなす断面BCでの力の釣り合いを考える。

BCに垂直な方向の力をNCBに平衡な力をTとすると、

  

という関係がある。

また、断面BB'の断面積はAだから、断面BCの断面積A'

  

しがたって、断面BCに垂直な応力をσBCに平行なな応力をτとすると、

  

ここで、

  

とおくと、

  

ということで、せん断応力τが最大になるθは、2θ=90°のときだから、

  

そして、一般に金属などの材料は、引張や圧縮には強いけれど、横方向の力(せん断力)には弱いものらしい。

したがって、上の棒のように引っ張っていても、斜め45°ちかくの方向にまず亀裂が発生し、そこから亀裂が走り、破壊するものらしい。

 

画像元:http://ms-laboratory.jp/strength/4_1/4_1.htm

 

それはそれとして、(8)、(9)式より、

  

sin²2θ+cos²2θ=1という関係があるから、

  

が成立する。

 


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