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第2回 アブラカタブラ・ε‐δ論法 [ネコ騙し数学]

2回目は、アブラカタブラ・ε‐δ論法ですにゃ。

有名大学の理系学生さんであっても、死ぬほど分かりづらいといわれるε‐δ論法ですにゃ。

みんなこれに泣かされるんですにゃ。

そして、ほとんどの人が玉砕しますにゃ(^^

ε‐δ論法の嵐が過ぎ去るまで、死んだふりをしますにゃ、冬眠しますにゃ。 

 

前回、

ネコ騙し数学2_htm_m1de45d99.gif

というのをやりましたにゃ。

xが1に近づけば、x21に近づくというのは、ほとんど自明ですにゃ。だから、これを証明しろといわれたら、困ってしまいますにゃ。

ですが、アブラカタブラ・ε‐δ論法を使うと、証明できますにゃ。

もっと、一般的に

ネコ騙し数学2_htm_m147c888e.gif

でやってみますにゃ。

 

ネコ騙し数学2_htm_4e979073.gif  (どうして文字がピンクになる?変だな~(・・?)

で、ネコ騙し数学2_htm_me3d5a55.gifだから

ネコ騙し数学2_htm_m735a9256.gif

ネコ騙し数学2_htm_4730deeb.gifならばネコ騙し数学2_htm_72b468b7.gifになるので、

ネコ騙し数学2_htm_md2865ea.gif

それで、

ネコ騙し数学2_htm_375979e5.gif

にとれば、

ネコ騙し数学2_htm_25d3e8a1.gif

が成立する。

うるさい人には、ネムネコのように細かくて重箱突きが好きな奴には、

これでも喰らいやがれと、

ネコ騙し数学2_htm_m740dd5bb.gif

と書いて黙らせるてやるんですにゃ。

 

アブラカタブラの呪文だから、何を書いてあるか、わからないにゃ。

これで、理系学生のほとんどすべての人が死んでしまいますにゃ。

何が書いてあるかわからないけれど、試験のためには、これを丸暗記するしかないですにゃ。

 

前回ご紹介したアブラカタブラε‐δ論法の呪文をもう一度あげますにゃ。

第1回 極限とは何ですかにゃ (1)_htm_47c0f8c9.png

これを人間的な数学語に翻訳すると

 

aの近くで定義された関数f(x)において、任意の正の数εに対して、適当な正の数δを決めると、

ネコ騙し数学2_htm_me3d5a55.gifのすべてのxについてネコ騙し数学2_htm_m35b6be78.gifとなるならば、

これを

ネコ騙し数学2_htm_m1442a9d3.gifのときネコ騙し数学2_htm_m2dd8a031.gif;あるいはネコ騙し数学2_htm_m2ba28c53.gif

という記号で表わし、この場合、ネコ騙し数学2_htm_m1442a9d3.gifのときf(x)はbに収束するという。また、bをネコ騙し数学2_htm_m1442a9d3.gifのときのf(x)の極限値という。

となりますにゃ。

 

ますますわからなくなりますにゃ。

これもまったくチンプンカンプンのアブラカタブラですにゃ。

 

これをネコ騙し数学語に翻訳しますと、

ネコ騙し数学2_htm_m35b6be78.gifを満たすどんな正の数εをとっても、εの値が決めちゃえば、

ネコ騙し数学2_htm_me3d5a55.gifネコ騙し数学2_htm_m35b6be78.gif

を満たすδが自動的に決まる、ってことなんですにゃ。

だから、このことをわかりやすくするために、ネコ騙し数学2_htm_m61388d00.gifみたいに書くこともあるんですにゃ。

 

これでもまだピンとこないと思いますにゃ。だから、具体的な例をあげますにゃ。

 ネコ騙し数学2_htm_12ee85b5.gifのとき、ネコ騙し数学2_htm_m24be6ad9.gifになるのは、ネコでもわかりますにゃ。

これをアブラカタブラε‐δ論法で書くと

ネコ騙し数学2_htm_m7dcacc08.gif

となるにゃ。

εは任意の正の数だから、とりあえず、1でも2でも、0.1でも0.01でも好きなのを選んでいいんですにゃ。そうすると、δの値が自然と決まるということですにゃ。

ネコ騙し数学2_htm_m3f5a7265.gif

とおけば、δεによって決まるんですにゃ。

ネコ騙し数学2_htm_m48bc5d29.gif

にとればいいんですにゃ。

このδのとり方はあくまで一例にすぎないにゃ。

すこし混乱するかもしれないけれど、

ネコ騙し数学2_htm_m28498ff6.gif

でもいいですにゃ。

これでも、

ネコ騙し数学2_htm_419e562b.gif

とちゃんと条件を満たしていますにゃ。

 

 

これがアブラカタブラ・ε‐δ論法の心ですにゃ。

εの値をどんどん小さくすれば、つまり、f(x)が極限値bに近づけば近づくほど、

これに応じてδも小さくしなければならない、xをaに近づけてやらなければならない!!

ということなんですにゃ。 

このイメージが大切なんですにゃ。

このイメージさえしっかりつかんでいただければ十分ですにゃ。

 

次回は、このε‐δ論法を使って、極限の公式の幾つかを証明する予定ですにゃ。

 

ちなみに、今回のニャンコ話には、

ネコ騙し数学2_htm_5f6e0159.gif

という不等式の公式を使っています。

この不等式は、三角不等式といって、数学で最も大切な不等式の一つです。

記号「⇒」は、「ならば」を意味します。 

 

ここにでている記号や、ここが分かりづらいというところがありましたら、遠慮することなく、コメントに書いてください。

答えたいと思います。


タグ:微分積分
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