第3回 極限の公式の証明 [ネコ騙し数学]
前回紹介したε‐δ論法を使って、極限の公式を証明してみますにゃ。
天下り的に公式をいただくのは、自由を愛するネコの性分に合わないですにゃ。
ということで、
第3回目は、極限の公式の幾つかを証明してみますにゃ。
極限に関する公式はいくつかありますにゃ。
cが定数のとき
というのがそうですにゃ。
任意の正の数εに対して
を満たすδが存在する
ですにゃ。
では、(Ⅰ)を証明してみますにゃ。
が成立する。(注:εは正の任意の数だから、εをに置き換えてよい!!)
したがって、
これで、証明が終わりですにゃ。
人によっては、もっと簡単に
の2行で済ましますにゃ。
εは任意の数だから、(あ)のところでにしようが、(い)のところで\としようが構わないんですにゃ(^^ゞ
では、(Ⅱ)の証明。
が成立する。
だから、
これで、証明終わりですにゃ。
ここで、また、三角不等式
を使っていますにゃ。この不等式は、至る所で顔を出すとっても大切な不等式なんですにゃ。
実は、この三角不等式には
というものがありますにゃ。
これを使うと、
を証明できますにゃ。
だから、
これで証明がおしまいですにゃ。
(Ⅲ)の証明は、
と、さり気なく誤魔化しますにゃ(^^ゞ
ここでは、
を使っていますにゃ。
証明は、三角不等式の(う)を使って、
あとは、面倒なのでやりませんにゃ。
(Ⅳ)の証明には、
とすると、楽ですにゃ。
そして、三角不等式を使いますにゃ。
そうすると、たぶん、
というのが出てくるはずですにゃ。
とすると、いいですにゃ。
―――議論するのは、x = aの極近くなので、ε<1というような乱暴な仮定をしてもよい。ここがε‐δ論法の強み!!―――
そうすると、
となりますにゃ。
(Ⅴ)は、
になりますので、
をまず示し、
あとは、公式(Ⅳ)を使えばいいですにゃ。
この証明は、「関数の連続」で行なうつもりですにゃ。
次回、第4回目は、関数の連続の予定です。
第5回目は、連続関数の性質かな(・・?
式が長くなると、紫色になる件は大目に見てください。
この部分が読みづらかったら、この式をクリックすると、式の写真が表示されますので、これをご覧になってください。
近いうちに、この問題個所を直すと思います、きっと。
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