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第4回 関数の連続ですにゃ [ネコ騙し数学]

4回目は、関数の連続ですにゃ

 

大学の数学の先生が最も力を入れて講義をするところですにゃ。

そして、ここで、ほとんどの大学の先生が力尽きてしまいますにゃ(^^

反対に、

アブラカタブラε‐δ論法で死んでいた学生さんが、このあたりから、少しずつ息を吹き返します、復活しますにゃ。死に真似をやめ始めますにゃ(^^♪

 

では、連続の定義ですにゃ。

 

f(x)aおよびその近くで定義されているとき、

第4回 関数の連続_htm_m722d4b99.gif

が成り立つとき、f(x)xaで連続である。」

 

「な~んだ、極限の定義と同じじゃないか」と思われるかもしれませんが、

「極限ではxaで関数f(x)が定義されていない、定義されていなくてもいい」というところが違います。極限の場合は、xaの近くで関数f(x)が定義されているだけでいいんですにゃ。

極限の定義は、

第4回 関数の連続_htm_6449317a.gif

ですから、f(a)は出てこないんですにゃ。

 

ε‐δ論法による定義の違いを見ると、この違いがよく分かりますにゃ。

極限の定義は

第4回 関数の連続_htm_21f34db1.gif 

連続の定義は

第4回 関数の連続_htm_m33f7a72.gif

ですから、違いますにゃ。

極限の定義から|x-a|の前の「0 < 」が消えて、bf(a)に変わっているにゃ。

 

これはxaで関数f(x)が定義されている、その値がf(a)だから、この部分が変化するんですにゃ。

関数の極限と連続は、定義が少し変わっただけですから、第3回で証明した極限の公式はそのまま流用できます。

第4回 関数の連続_htm_m5f3432ef.gif

第4回 関数の連続_htm_3e3f9e0.gif

第4回 関数の連続_htm_644087e9.gif

第4回 関数の連続_htm_5d77a075.gif  第4回 関数の連続_htm_38d33dec.gif

 

不連続の関数としての例として、

第4回 関数の連続_htm_49c7e2fb.gif

第4回 関数の連続_htm_m21c5b773.gif

などがあります。この関数はどちらも= 0で不連続ですにゃ。

 ―――数学の大鉄則「0で割ってはいけない」!!―――

 

第4回 関数の連続_htm_401b1775.gif

 

 

第4回 関数の連続_htm_m6a897c4e.gif

1/xの場合は1/0sin(x)/xの場合は0/0でゼロ割りになってしまう。

なのですが~、

第4回 関数の連続_htm_m21c5b773.gif

の場合、

第4回 関数の連続_htm_m2b29dffd.gif

 になりますので、

第4回 関数の連続_htm_68a7547b.gif

と定義すれば、

第4回 関数の連続_htm_m21c5b773.gif

xのすべてで連続となります。

 

こういう言い方はすこし危険なのですが、0/0の場合、f(x)sin(x)/xの場合のように、値が定まる場合があるんだにゃ。

このあとにやる微分なんかは、すべて、このケースになるんですにゃ。

 

話を元に戻しまして、関数fが定義されているxの範囲(「定義域」といいますにゃ)のすべての点で連続のとき、fを連続関数といいますにゃ。

 

このことを少し不思議に思われるかもしれませんが、関数fの連続はxaのごく近く(これをaの近傍といいますにゃ)の局所的性格で、定義域すべてについての連続性を保証をしていないんですにゃ。

 

たとえば、第1回で例として出した

第4回 関数の連続_htm_m2deca616.gif

という関数は、定義域[0,1]1/2で不連続なので、連続関数ではないですけれど、x1/2以外の各点で連続なんですにゃ。

1回目で書きましたけれど、

第4回 関数の連続_htm_m307c1b70.gif

ですから、

そもそも第4回 関数の連続_htm_m235c2c4b.gifが存在しないので、

第4回 関数の連続_htm_mf05b4e0.gif

というのは成立しないんですにゃ。

 

このあたりは重箱の角突きなので、このことを頭の片隅に置いてもらえると嬉しいですにゃ。

 

さらに重箱の角突きをするべきかいなか・・・。

 


【警告】 

 ここは読むな!!

 読んだ人は、呪われます(^^♪

 

実は、上の例ですと、定義域の左端= 0と右端1でもちょっと問題があるんですにゃ。
 

a ≦x≦bのような場合、xabでの関数の連続の定義を

第4回 関数の連続_htm_181e04ff.gif

と片側の極限に変えないといけない。

というのは、連続の定義

第4回 関数の連続_htm_m33f7a72.gif

だから。

第4回 関数の連続_htm_m6a594ff.gif

となり、

第4回 関数の連続_htm_428838a1.gifの部分で関数fが定義されていないので、かなりまずいことになる。無いものと在るものを比べることになってしまう!!

 

この話は聞かなかったことにしてください。

連続にも、極限と同じで、左側連続、右側連続というものがあるんだ、くらいにしといてください。

 

読んだ方は、ネムネコの呪いにかかった(^^ゞ 


 

 

「おい、バカ猫。

お前、第3回の時に

第4回 関数の連続_htm_795e4334.gif

の証明をやると確か言ったよな。約束したよな」

 

 

忘れてねえよ。上等だ~、やろうじゃないか。芸を見せてやるよ!!

第4回 関数の連続_htm_m5906cfab.gif

というのだから

  第4回 関数の連続_htm_36f8de20.gif

だろう。

第4回 関数の連続_htm_m6a88c60a.gif

さて、弱った、弱った振りをする(^^ゞ

 

ここで、ワザを使うんだよ。

第4回 関数の連続_htm_m72682e61.gif

このまんまじゃ塩梅が悪いから、

第4回 関数の連続_htm_m6a234cc7.gif

εをとれるようにδを決めてやれば、

第4回 関数の連続_htm_2177987b.gif

だろう。

第4回 関数の連続_htm_42f8d944.gif

ここで、

第4回 関数の連続_htm_4bddd74b.gif

第4回 関数の連続_htm_49019042.gif

であることに注意ですにゃ。

 

なお、

このとき、m = g(a)に置き換えれば、連続の証明になりますにゃ。

 

 

ここらで、ちょっと問題を出してみますにゃ~。

 

第4回 関数の連続_htm_m407eae5f.gif第4回 関数の連続_htm_m458e8fd2.gifは同じ関数ですかにゃ?

第4回 関数の連続_htm_m6594ee86.gif

 

だから、f=g?

 

さて、

第4回 関数の連続_htm_293d467c.gif

 

微分をご存知の方は、

この極限が第4回 関数の連続_htm_m74529943.gifaの微分であることに気付かれるんでしょうにゃ~。

 

ちなみに、fとgは同じ関数じゃないですにゃ。

理由は、定義域の違い!!

fの定義域にxaの点はないけれど、gの定義域は実数全域ですからにゃ。

第4回 関数の連続_htm_m407eae5f.gif

は、「xaの点はfの定義域じゃないよ」ということを示すために、わざわざ、こう書いてあるんですにゃ。

 

では、もう一つ、問題!!

 

問題1

第4回 関数の連続_htm_m5b4e6ba6.gif 

,x0で連続ですか?

fは連続関数ですか?

 

ちなみに、

第4回 関数の連続_htm_2966b56f.gif

x0で連続ではありませんにゃ。

 

 

どうせだから、

第4回 関数の連続_htm_m183433c1.gif

が連続関数であることを証明しちゃいますにゃ。

第4回 関数の連続_htm_m5ea03177.gif

これは正弦関数が実数全域で一様連続であることをも表わしていますにゃ。

 

式が長くなると、 文字が紫色になるのは、勘弁して欲しいにゃ。

これはネムネコの力じゃどうにもならないですにゃ。




タグ:微分積分
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