第20回 無限等比級数の和で表わされる関数 [ネコ騙し数学]
第20回 無限等比級数で表わされた関数
関数列を整式にやる前に、そのイントロとして、大学入試にも出題される無限等比級数で表わされた関数をやるにゃ。
話自体はそんなに難しくないにゃ。前提となる知識は
だけにゃ。
例題
のグラフを書け。
一見難しそうだけれど、f(x)は初項がで公比がの無限等比級数の和で得られる関数にゃ。
だから、無限級数の和が存在するためには、公比の絶対値が1より小さくないといけないケロ。
よって、
で一件落着しそうですが、x = 0 のときに分母が0 になるので、このとき 0 ÷ 0が発生するにゃ。
としないといけないにゃ。
問題を見れば、x = 0 のときf(x) = 0 になるのは明らかだケロ。
だから、
f(x) = 0 (x = 0)
だにゃ。
この結果から、この関数fはx = 0 で不連続だよね。
1からn までの部分和で得られる関数をで表記することにすると、これはx = 0 で連続なんだけれど、
の極限で得られるf(x) は x = 0 で不連続になるんだケロ。
ここのみたいなものを関数列というんだけれど、の連続性は、の極限で得られるという関数には必ずしも引き継がれないんだケロ。
宿題
がx = 0 で連続であることを証明するケロ!!
参考のために
をあげておこう。
はすべてx = 0 で連続だから、この(有限個の)和で得られるはx = 0 で連続である、
というので証明になるのですが、
関数の連続のこの定理を使わなくても証明を出来るはず!!
となり、
であることを示せばいいだけなんで。
よって、
って、オレ、全部、解いてねぇか(ポリポリ)。
問題
で定義された関数f(x) のグラフを書け。
で、
となり、このとき
よって
以上のことより
が答。
簡単なグラフですから、グラフは皆さんが書いてください。
―――こういう不連続がでてくる関数のグラフを、コンピュータで上手く書かせるのは、ちょっと大変なので、ハッキリ言って、ネムネコの手抜きです―――
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