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Wallisの公式 [ネコ騙し数学]

Wallisの公式


問題 次の問いに答えよ

(1)次のことを証明せよ。

  

(2)次の値を求めよ。

  

【解】

(1)t=π/2–xとおくにゃ。そうすると、積分の範囲は[0,π/2]から[π/2,0]に変わるにゃ。さらに、

  

よって、

  

また、

  

という関係があり、このことから

  

となり、証明された。


(2)
  

とする。

  

n≧2のとき、

  

とし、部分積分するケロ。

  

というわけで、

  

となる。

これより、nが2以上の偶数のとき

  

となり、n3以上の奇数のとき

  
となる。

(問題終わり)

  
で、n≧2のとき

  

という式のことを、Wallisの公式と呼んだりする。


これは、こう書き換えたほうがわかりやすいのかもしれない。
n
が2以上の偶数のときは2knが奇数のとき2k+1と書けるので、

  

kだと気持ち悪いという人は、

  mon01.png


そして、

  mon02.png

なんて記号を定義し、このn→∞という極限を導入すると、

  mon03.png

という美しい式が出てくる。

こちらの方をWallisの公式と呼んだりする。

今は、証明をしないケロ。

前回やったサイクロイドの問題で

  mon04.png

という積分が出てきたにゃ。

前回はこの積分の値を違う方法で求めたけれど、Wallisの公式を使うと、この値が2/3とすぐに出てくるのであった。


タグ:微分積分
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