SSブログ

第10回 ベクトルの積分 [ネコ騙し数学]

第10回 ベクトルの積分


スカラー(実数)変数tのベクトル関数をA(t)とする。

このとき、

  

となるようなベクトル関数B(t)A(t)不定積分といい、

  

であらわす。A(t)の不定積分の一つをB(t)とすれば、

  

である。ここで、Cは任意の定ベクトルである。


A(t)の成分をとすれば

  

となる。


例1 pqを定ベクトル、f(t)g(t)がスカラー関数のとき、

  


例2

  

なお、ここでcは任意の定ベクトル。

では、問題を。


問題1 次の不定積分を求めよ。ただし、は定ベクトルとする。

  

【解】

(1)

  

(2)

  


問題2 次のA(t)を求めよ。

  

【解】

  


(1)と(2)の解は列ベクトルで書くと、

  


となる。
だから、tによって変化する部分と変化しない定ベクトルとになっている。

は初期条件などが与えられないと、定まらないにゃ。


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。