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第23回 面積分 [ネコ騙し数学]

第23回 面積分


一つの閉曲線Cで囲まれた曲面S上で連続である関数をf(x,y,z)とする。曲面Sn個の微小な部分

  

に分割し、この分割をΔであらわす。
の面積をとし、の中の任意の点を選んで

  

を作る。分割を細かくし、Δを限りなく小さくしていった時のS(Δ)の極限値を

  

と書き、これを曲面S上のf(x,y,z)の面積分という。

曲面r=r(u,v)の面積素は

  

したがって、

  

となる。

ここでDSに対応するuv平面の領域である。

ちなみに、


曲面がz=f(x,y)で与えられるときは

  

となる。

これは、u=xv=yとおくと、曲面はr=xi+yj+f(x,y)kとなり、

  

となる。

よって、その外積は

  

となり、

  

と直接計算することもできる。


曲面S上の単位法線ベクトルをnとし、ベクトル関数をA(x,y,z)とする。曲面S上の各点においてAnの内積Anを作り、そのS上の面積分

  
S上のAの面積分という。
S
上のAの面積分を
  

と書いたりもするけれど、これは表記法の違いで同じものを表しているにゃ。

また、ベクトルAの単位法線ベクトルnへの正射影
  
を用いて

  

と表記する場合もある。


曲面Sの単位法線ベクトルn

  

さらに、面積素dS

  

なので、

  

になる。

ここで、DSに対応するuv平面の領域である。

添字だと誤解を招くおそれがあるので、簡略表現を使わないならば、曲面S上のAの面積分は

  
と定義される。


問題 球面の位置ベクトル

  

で与えられる。このことを用いて球の表面積を求めよ。

【解】

  vec2301.png

よって、

  vec2302.png

となり、

  vec2303.png

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