ニュートン法 [ネコ騙し数学]
ニュートン法
方程式
これがニュートン法である。
x=√3の両辺を2乗すると
方程式
の解をx=αとする。
右の図のように適当な点x₁を選び、y=f(x)の点(x₁,y₁)における接線の方程式は
で、この接線とx軸との交点のx座標x₂は、上の式にy=0を代入することによって、
となる。
そして、同様ににおける接線の接線を引き、この接線とx軸との交点のx座標x₃を求めると、
となり、この操作を繰り返せば繰り返すほど、こうして求められたf(x)=0の近似値であるは
f(x)=0の解、x=αに近づいてゆくことが予想される。
これがニュートン法である。
漸化式の形で書けば、ニュートン法は次のようになる。
x=√3の両辺を2乗すると
これを
とおき、f(x)=x²−3=0(x>0)とすれば、これはx=√3と同値。
f'(x)=2xだから、
計算開始のx₀=1として、表計算ソフトを使って計算したものは次の通り。
4、5回計算するだけで、x=√3≒1.732050808という近似値に到達している。
ニュートン法は前回の2分法よりも速く、しかも急速に収束することがわかると思う。
ただし、ニュートン法は、次の例のように、収束しないことがある。
計算の初期値としてx₀=1、または、x₀=2を取ると、
接線の方程式が、それぞれ、
となり、x=1とx=2を交互に永遠に行き来する。
この他にも、f'(x)=0になる点に差し掛かったとき、ゼロ割が発生するなど、危険な一面も有している。
こういうことは極まれにしか起きないけれど、運悪くこのような事態に遭遇することがある。2分法と比較すると、ニュートン法は収束の速度は速いけれど、安定性に欠ける。