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ネムネコ 中学の2次関数の総合問題を作るの解答例 [ネコ騙し数学]

ネムネコ 中学の2次関数の総合問題を作るの解答例


chu-mon-01.png問題 2次関数y=x²と直線y=x+2がある。このとき、次の問いに答えよ。

(1) 2次関数y=x²と直線y=x+2の2つの交点の座標を求めよ。

(2) 2次関数y=x²と直線y=x+2の2つの交点のうちx座標の小さい交点を点A、大きい方を点Bとし、原点をOとする。△OABの面積を求めよ。

(3) 点Pは線分AB上にある。点Px座標をtとするとき、△OAPの面積Sを求めよ。また、横軸にt、縦軸にSをとり、そのグラフを書け。ただし、点PABと異なる点とする。

(4) 線分ABの流さを求めよ。


【解答例】

(1) 2次関数y=x²と直線y=x+2の交点のx座標をxとすると、

  

したがって、交点の座標は(−1,1)(2,4)

(2) y=x+2y軸との交点をQとする。

chumon-graph-02.png



  


(3) 問題の条件より、−1<t<2

A、点Bからx軸に下ろした垂線の足をそれぞれA'B'、点Pからx軸に下ろした垂線の足をP'とする。

AA'PP'、そして、BB'は平行だから

  

よって、

  

OAB=3、△OAP=Sだから

  


穴あきの丸、◯は含まない。


chumon-praph-03.png


(4) 三平方の定理より

  

(解答終了)


【(3)の別解】

chumon-graph-04.png

1<t<0のとき


t=0のとき


0<t<2のとき

(別解終了)


ちなみに、△OABは∠OAB=∠Rの直角三角形。

何故ならば、直線AOの方程式はy=−xで直線の傾きは−1、直線y=x+2の直線の傾きは1で、2直線の傾きの積が(−1)×1=−1で、この2直線が直交するから。

また、

  

と3平方の定理が成立することからもこのことが確かめられる。
そして、この結果を使うならば、△OABの面積は

  

と求めることができる。



ネムネコ 中学の2次関数の総合問題を作る!! 解いてミソ [ネコ騙し数学]

ネムネコ 中学の2次関数の総合問題を作る


中学の2次関数の問題を作ってみたにゃ。


chu-mon-01.png問題 2次関数y=x²と直線y=x+2がある。このとき、次の問いに答えよ。

(1) 2次関数y=x²と直線y=x+2の2つの交点の座標を求めよ。

(2) 2次関数y=x²と直線y=x+2の2つの交点のうちx座標の小さい交点を点A、大きい方を点Bとし、原点をOとする。△OABの面積を求めよ。

(3) 点Pは線分AB上にある。点Px座標をtとするとき、△OAPの面積Sを求めよ。また、横軸にt、縦軸にSをとり、そのグラフを書け。ただし、点PABと異なる点とする。

 


簡単な問題だろう。

解いてミソ。


オマケとして、もうひとつ、小問を追加。

(4) 線分ABの流さを求めよ。



計算が大変なものになるかどうかは、ひとえに、数学的センス、図形的・幾何学的センスに関わっていると思うにゃ。
いかに簡単に解くか、腕の見せ所だにゃ。

答えを寄せてくれたら、清書して、このブログに掲載するにゃ。
だから、頑張ってといて欲しいにゃ。

誰も寄せてくれないのはわかっているけれど(^^)


第1回 広義積分とは [ネコ騙し数学]

第1回 広義積分とは


§1 広義積分の定義


これまで有界閉区間において連続な関数の積分について述べてきたが、たとえば、次のような積分を考えてみる。

  

A)については被積分関数であるlogxx=0で定義されていない上に

  

でなく、(2)は有界閉区間でないので、この積分を定義できないし、形式的に
  kougi-01-01.png

と計算することもできない。

kougi-graph-01-01.pngkougi-graph-01-02.png

しかし、
  

と考えることにより、その値を定めることができる。

このように拡張された積分を広義積分という。

aba<b)を実数、f(x)a<x≦bで定義された関数とする。a<a'<bの任意の実数a'に対して、f(x)a'≦x≦bで積分可能であるとする。このとき、

  

が有限に存在するならば、この値を

  

とあらわし、広義積分収束するという。または、f(x)a≦x≦b広義積分可能という。すなわち、

  

また、f(x)a≦x<bで定義されていて、任意のb'a<b'<b)に対してa≦x≦b'で積分可能であるとき、広義積分

  kougi-01-03.png


と定義する。


f(x)a<x<bで定義されていて、任意のa'b'a<a'<x<b'<b)に対してa'≦x≦b'で積分可能であるとき、適当なca<c<b)をとり、広義積分

  kougi-01-04.png

と定義する。


また、f(x)a≦x<∞で定義され、b>aである任意のbに対して、a≦x≦bで積分可能で

  

が有限な極限値をもつとき、これを
  kougi-01-05.png

とあらわし、広義積分は収束する、または、f(x)a≦x<∞で広義積分可能であるという。

同様に、
  kougi-01-06.png

と定義する。


広義積分が収束するとき、広義積分絶対収束するという。

広義積分は収束するが、広義積分が収束しないとき、広義積分条件収束するという。



§2 広義積分の計算例


問題1 次の広義積分の収束、発散を調べ、収束するものはその値を求めよ。

【解】

(1) だから広義積分。

t>0とすると
  kougi-01-08.png

と収束するので、

  



(2) だから広義積分。

t>0とすると、
  kougi-01-09.png

となり、発散する。


(3) t>1とすると

  kougi-01-10.png
と収束するので、

  


(4) t>1とすると

  kougi-01-11.png

と発散する。

(解答終了)

 


問題2 次の広義積分を求めよ。

kougi-01-12.png

【解】

(1) t>0とすると、
  

ロピタルの定理より

  

よって、

  

したがって

  



(2) だから広義積分。

t>0とすると

  

ここで、ロピタルの定理より
  kougi-01-14.png

よって、

  

したがって、

  


(3) となり、広義積分。

0<t<1とすると、
  kougi-01-15.png

したがって、

  kougi-01-16.png

(解答終了)


極限計算の補足説明2 [ネコ騙し数学]

極限計算の補足説明2


これまでに何度も証明しているけれど、前回の「無限大、無限小の問題」中に出ていた次の極限を

  

証明することにする。

 

muge-hosoku-graph-05.png

【証明1】

  

とする。

  

だから、f(x)0<x<1で減少、x>1で増加し、x=1で極小。

よって、

  

x>1とすると

  

また、

  

だから、

  

(証明終了)

 

【証明2】

t=logxとおくと、x→∞のときt→∞だから

  

(証明終了)

 

が既知でないというのであれば、マクローリンの定理より

  

したがって、

  

x>0のとき

  

よって、

  


また、mが正の整数、x>0のとき

  

だから、

  mugen-hosoku-siki-10.png

 


また、

  

は、t=1/xとおくと、x→0+0のときt→+∞だから

  

である。


無限大、無限小の極限計算の補足 [ネコ騙し数学]

無限大、無限小の極限計算の補足


先に

  mugen-h-siki-01.png

と書いた。


しかし、(2)のsinxの場合、偶数次の項が出てこなず、(3)のcosxの場合、奇数次の項が出てこないので、
を強めて、とすることができる。

このように考えると、
  mugen-h-siki-02.png

となる。



例えば、(2)に従えば

  

(2’)に従えば

  

となる。

次の極限を①、②を使って求めてみることにする。

  

①を使うならば

  

②を使うならば

  

と計算することになり、当然、この極限値は一致する。
ここで、
  
であるmugen-hatena.png

また、②式を使うならば、

  

という極限を、次のように求めることができる。

  


mugen-hosoku-graph-01.png右ののグラフを見ると、

  

でもあることがわかると思う。

また、

  

である。

このことは、下の図を見るとわかると思う。



mugen-hosoku-graph-02.png


無限大、無限小などの問題 [ネコ騙し数学]

無限大、無限小などの問題



問題1 x→0+0のとき、次の無限小を小さい方から順に並べよ。

  

mugen-mon-graph01.png【解】

  

だから、sinxxと同位の無限小。

  

よって、x²logxxより高位の無限小。

x=0のごく近くでは

  

だから

  

t=1/xとすると、x→0+0のときt→+∞だから

  

したがって、x²logxよりも高位の無限小である。

以上のことより

  

の順である。

(解答終了)


定数倍の違いを無視したとき、高位の無限小は低位の無限小よりも早く0に収束する。

このことは、右のグラフをよくわかると思う。

ちなみに、y=xy=sinxx=0における接線である。

 


問題2 x→∞のとき、次の無限大を小さい順から並べよ。

  

mugendai-mon-graph02.png【解】

  

よって、√xx/logxよりも低位の無限大。

  

だから、log(logx)は√xよりも低位の無限大。

したがって、

  

(解答終了)

感覚的に言うと、これはどちらが早く、勢い良く±∞に発散するかを考えればよい。

微妙ですが、グラフを見ると、このことがわかるのではないか。

ちなみに、ロピタルの定理を使うと

  mugen-mon-01.png

ロピタルの定理を使わないのならば、t>0とし

  

また、x>eのとき、log(logx)>0logx<xだから

  

したがって、ハサミ打ちの定理より

  

になる。

 


問題3 次の関数のx→0のときのxに対する無限小を求めよ。

  

【解】

  

よって、2位の無限小である。

(解答終了)


ランダウ記号(Landauo)を用いて解くと次のようになる。

【別解】

マクローリン展開より

  

したがって

  

よって、xに対する2位の無限小である。

(別解終了)


上の計算では次のランダウ記号の演算規則を使用している。


  mugen-mon-02.png

問題4 マクローリンの定理を使って次の極限を求めよ。

  

【解答】

(1) マクローリンの定理より

  

したがって、

   


(2) マクローリンの定理より

  mugen-mon-04.png

よって、

  

(解答終了)


ランダウの記号を用いた極限の計算 [ネコ騙し数学]

ランダウの記号を用いた極限の計算


前回の復習をかねてランダウ記号(ランダウのo)の定義を示す

  

のとき

  

とあらわす。

たとえば、

  

だから

  

である。

さらに、前回、紹介した定理を再掲する。


定理 f(x)0を含む開区間I級関数であるとき

  

である。

指数関数をマクローリン展開すると

  
となるから、

  

である。

したがって

  

同様に、

  

と、ランダウの記号を用いて極限の計算をすることができる。

 


問1 ランダウの記号を用いて次の極限値を求めよ。

  

【解】

(1) マクローリン展開より

  

したがって

  


(2) マクローリン展開より

  

したがって

  

(解答終了)


問2 ランダウの記号を用いて次の極限を計算せよ。

  



ランダウ記号を用いてより複雑な極限を求めるために必要になるので、ランダウ記号(ランダウのoの)演算規則に関する定理を紹介しておく。


定理

  

【略証】
  

(証明終了)


ワンポイントゼミ 無限大、無限小の極限の補足 [ネコ騙し数学]

ワンポイントゼミ 無限大、無限小の極限の補足

 


無限大、無限小に出てきた極限の求め方について補足説明することにする。

  

 

x→0のとき、1−cosx→0、また、x²→0だから、これは不定形。

したがって、ロピタルの定理より

  

と求めることができる。

 

また、半角公式から

  

となるので、

  

ここで、θ=x/2とおくと、x→0のときθ→0となるから

  

 


すこし大袈裟だが、マクローリン展開を利用すると、

  mugen-hosoku-01.png

となるから、

  

x≠0のとき

  

x→0のとき

  

したがって、ハサミ打ちの定理より

  

 




無限大、無限小 [ネコ騙し数学]

無限大、無限小


§1 高位、同位、低位の無限大、無限小


aを実数または±∞とする。

ならば、x→aのときf(x)は無限小であり、(または)ならばx→aのときfは無限大という。


fgが無限小のとき

  mugen-01.png

であるという。


f同位の無限小であるとき、fgに対してα位の無限小であるといい、α位数という


例1

   

だから、sinxxと同位の無限小。

  

だから、1−cosxと同位でxに対して2位の無限小である。

 


fgが無限大のとき

  mugen-02.png

であるという。

fが同位の無限大であるとき、fgに対してα位の無限大であるといい、α位数という。



例2

  

だから、√xxより低位の無限大で、

  

になるので、√xxに対し1/2位の無限大。

また、
  mugen-0.png

だから、xは√xより高位の無限大で、xは√xに対して2位の無限大である。
n
が任意の正の正数であるとき
  mugen-03.png

が成立するので、指数関数は任意の高位の無限大である。



§2 ランダウ(Landau)のスモールオーo、ビッグオーO


  

であるとき、

  

で表し、oランダウ(Landau)のスモールオーという。

また、

  

であるとき、

  

で表し、Oランダウのビッグオーという。


例3

  

だから、

  

また、

  

だから

  


 


問1 次が成立することを示せ。

  

【解】

(1)

  

だから、
  

よって、

  


(2)

  mugen-05.png

よって、

  

(解答終了)

 

定理 f(x)0を含む開区間I級関数であるとき

  

である。

【証明】

マクローリンの定理より

  

をみたすθが存在する。

したがって、

  


は、f(x)I級だから、Iで連続。

かつ、

  

だから、

  

よって、証明された。

(証明終了)

 

以上のことから、次のことが成り立つ。

  

任意の正の自然数に対して

  mugen-09.png

ここで、

  

である。

(2)では偶数次の項の係数が0、(3)では奇数次の項の係数が0で、(2)では偶数次の項、(3)では奇数次の項が出ないので、強めると、次のようになる。

  

統計 回帰直線と相関係数、そして、決定係数 [ネコ騙し数学]

統計 回帰直線と相関係数、そして、決定係数


かりに次のようなn個の2次元の点で表されるデータがあるとする。

  

このとき、回帰直線の傾きay切片は

  

である。

回帰直線の方程式は

  

ここではそれぞれxyの平均であり、xの標準偏差、共分散で、

  statics-kaiki-s-01.png

相関係数r

  statics-kaiki-s-02.png

である。


この回帰直線によってxの値から予測されるyの予測値はは①を使って

  

と計算される。

以上を説明したところで、次の等式を証明することにする。

  


【証明】

②の左辺−②の右辺
  statics-kaiki-s-03.png

上の式に

  

を代入すると
  statics-kaiki-s-04.png

よって、

  

(証明終了)


  

この式を右辺第1項

  

は実際の「データと予測値の差」、残差の2乗を足しあわせたもの、残差平方和。要するに、予測のハズレ具合をあらわしている。

そこで、回帰直線の予測の正確さを表す次の量を定義すると

  

となる。

つまり、相関係数の2乗は回帰直線(回帰曲線)の予測の精度を表す一つの尺度と考えることができ、8種類ある決定係数の一つである。また、決定係数は寄与率とも呼ばる。

statics-kaiki-tab-01.png右の表は「ねこ騙し数学」の訪問者数とページビューのデータである。

この散布図と回帰直線、相関係数、決定係数は次の通り。

参考までに、横軸に訪問者数、ページビューの実際の値と回帰直線の方程式からの予測値との差、つまり、残差を縦軸にとった、残差プロットも示しておく。

statics-kaiki-01.png


statics-kaiki-02.png


タグ:統計

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