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番外編 お絵描きの練習 [ネコ騙し数学]


番外編 お絵描きの練習


次の図に示す三角形があるとする。

sankaku_menseki.jpg
三角形の面積Sは、(底辺×高さ)÷2だから、

  

そして、CHは三角関数を使うと

  

だから、

  oekaki-siki-02.png
になる。


三角形ABCがあるとする。そして、∠Aの二等分線と辺BCの交点をDとし、∠A=θとする。

oekaki-01.jpg

このとき、三角形ABDの面積S₁

  

となり、三角形ADCの面積S₂

  

だから、三角形ABDと三角形ADCの面積の比は

  

また、Aから辺BCに垂線をおろし、その交点をHとすると、S₁S₂

  

よって、

  

となる。

つまり、∠Aの二等分線は、辺BCABACの線分比に分ける。

この重要な性質を知っていたケロか?


三角関数を使わない証明の仕方もあるのだけれど、その証明は初等幾何をやる時に取っておくことにするにゃ。


でも、やりたいのは、これではないんだ。


問題 三角形ABCにおいて、AB=aAC=b、∠ABC=θ、∠BACの二等分線の三角形内にある部分ADの長さをlとする。

(1) 三角形ABDの面積をalθで表わせ。

(2) labθとで表わせ。

(3) abを一定に保ち、θ0に近づけるとき、を求めよ。

【解】

(1)
  


(2)
  

三角形ABCの面積S

  

であり、

  bangai-eq-01.png

ここでやめてもいいのだけれど、

  

になるので、

  

としたほうが(3)の極限の計算が楽になる。

(3)
  

ちなみに、

  

として計算をしても良い。

なお、ここでは三角関数の極限の基本式

  

を使っている。

そして、ここに出てくる

  

を調和平均と呼ぶ。

a>0b>0のとき、

  

だから、

  

だにゃ。

だから、

  

となる。

つまり、

  
となる。

すなわち、

  相加平均≧相加平均≧調和平均

というわけでにゃ。

証明は、

  bangai-eq-02.png

とやってもいいにゃ。



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