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第11回 2次方程式と解の公式 [ネコ騙し数学]

第11回 2次方程式と解の公式


二次方程式の話をする前に、次のことを確認しておくにゃ。

   

また、

  

そして、最後に因数分解の次の公式。

  ch-11-01.png


§ 二次方程式

2次方程式とは2次の多項式で表される方程式のことで、そのの一般形は次のようになる。

  

この2次方程式をどうやって解くかというと、先に述べて3つの知識を使って、式を変形して解を求める。

たとえば、

  

であったら、

  

といった具合に解く。

あるいは、4を右辺から左辺に移項し、

  

と解く。最初に上げたように、(x+2)(x−2)=0ならば「x+2=0」または「x−2=0」となり、「x=−2」または「x=2」となり、これがこの二次方程式の解になる。

例1 次の二次方程式を解け。

  

【解1 因数分解して解を求める】

  

【解2 平方完成をして解を求める】

x²−3x+2=0を平方完成する。

  ch-11-02.png

よって、

  


例1のように因数分解が簡単にできる場合は、例1を見れば分かるように因数分解をして二次方程式を解いたほうが楽。しかし、次の例のように簡単に因数分解ができない場合がある。


例2 次の方程式を解け。

  

【解】

【因数分解による解法】

足して2になる、つまり、a+b=2で、掛けて−1になる、つまりab=−1になるabは何だろう(・・?

因数分解を利用した解法だと、ここで行き詰まってしまう(^^


【平方完成による解法】

  

例2を見れば分かるように、【平方完成による解法」の方が利用範囲は広い。だけど、いちいち、平方完成するのは面倒くさい。

ということで、公式を作るにゃ。

§ 解の公式

二次方程式の一般形は

  

これを平方完成の手法を用いて解くことにするにゃ。
  

ということで、

  

この最後の式が、二次方程式の解の公式と呼ばれるもの。
  


そして、この解の公式を覚えておけば、いかなる二次方程式の解も求めることができる。

例2の場合、a=1b=−2c=1だから

  

と求めることができる。

ちなみに、

  


問題1 次の二次方程式を解け。

(1) x²−4x+3=0

(2) x²-4x+1=0

【解】

(1) これは簡単に因数分解できるので、因数分解して解く。

  


(2) これは簡単に因数分解できないので、解の公式(または、その大本の平方完成)を使って解く。

x²-4x+1=0だから、a=1b=−4c=1として、解の公式を使う。

  


問題2 xについての二次方程式

  

の解のひとつが1であるとき、aの値ともうひとつの解を求めよ。

【解】

x=1が①の解なので、x=1を①に代入すると、

  

a=−3のとき、①にこれを代入すると、

  

となり、もうひとつの解は−1

a=4のとき、

  

で、もうひとつの解は6である。

独り言ですが、二次方程式をx²+px+q=0とし、その解をαβとすると、

  

となり、xの係数を比較すると、

  

となるので、これを使って解くこともできる。

a=−3のとき、p=0q=−1。で、一方の解をα=1とすると、解と係数の関係より

  

になるのだから、β=−1と、もうひとつの解を求めることできる。
同様に、a=4のとき・・・。

タグ:中学数学

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