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第6回 一次関数とそのグラフ [ネコ騙し数学]

第6回 一次関数とそのグラフ


§一次関数

一次関数とは、2つの変数xyの関係が

  

で表される関数のこと。

上の式から明らかなように、b=0のときは、y=axとなり、yxに比例する。

  

と変形すれば、y−bxに比例すると考えることもできる。

(x₁,y₁)(x₂,y₂)という点がy=ax+bを満たすならば、

  

となるので、③−②は

  

となり、

  

になる。

このことは、y=ax+bをグラフに描いた次のものを見ればよくわかると思う。


ch-06-01.jpg

また、②にこの結果を代入すれば、

  

これを①式に代入し整理すると、

  

となる。

そして、これは、2点、(x₁,y₁)(x₂,y₂)を通る直線の方程式と呼ばれるものだケロ。


④式は高校の数学の範囲になるので、中学数学に戻ることにするにゃ。


問題1 yxの一次関数で、xの値が1増すごとにyの値は3ずつ増し、x=2のときy=−1である。この一次関数を求めよ。

【解】

この一次関数をy=ax+bとする。

このとき、

  

だから、

  

また、x=2のときy=−1なので、これをy=ax+bに代入すると、

  

よって、y=3x−7

§一次関数のグラフ

一次関数y=ax+bのグラフは、直線y=axに平行で、点(0,b)を通る直線。

このaを直線の傾きby切片という。


ch-06-02.jpg

これも中学の範囲を逸脱するけれど、傾きがmで点(x₀,y₀)を通る直線の方程式は

  

で与えられる。

上の式にx=x₀を代入すれば、y=y₀になるし、y=y₀を代入すれば、x=x₀になることから、これが条件を満たしていることは明らかでしょう。


ちなみに、2直線

  

があるとき、m=m'ならば、この2直線は互いに平行であり、平行であるならばm=m'でならなければならない。

では、問題。


問題2 次の直線を求めよ。

(1) y=−3x+1に平行で、点(3,2)を通る直線。

(2) 2点(1,2)(3,8)を通る直線。

【解】

(1) y=−3x+1と平行な直線なので、傾きは−3

で、⑤を使うのならば、(x₀,y₀)=(3,2)なので

  

使わないのならば、y=−3x+bとおき、これが(3,2)を通るので、x=3y=2を代入し

  

よって、求める直線はy=−3x+11


(2) この直線の方程式をy=ax+bとする。

この直線は2点(1,2)(3,8)を通るので、x=1y=2、さらに、x=3y=8を代入すると、

  

となる。

代入法を使って上の連立方程式を解いてもいいけれど、②から①を引くとbが消えるので

  

となる。

①と②のどちらにa=3を代入してもいいけれど、①の方が計算が楽なので①に代入し、

  

よって、求める直線はy=3x−1となる。

④を使うならば、(x₁,y₁)=(1,2)(x₂,y₂)=(3,8)として、

  

と出てくる。

あるいは、傾きa

  

とすぐに出るから、y=3x+bとし、これが(1,2)を通過するので、x=1y=2を代入する。

  

と計算してもいい。

x=3y=8のときは

  

となる。

ch-06-03.jpg


問題3

(1) 下の図の直線ABをの式を求めよ。

ch-06-04.jpg

(2) 直線y=3x+bが線分ABの中点を通るようにbの値を定めよ。
【解】

(1) 図よりy切片は4。傾きは

  

よって、y=−2x+4

(2) 中点の座標は

  

この点をy=3x+bが通るので、x=1y=2を代入し、

  

ch-06-05.jpg



タグ:中学数学

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