第16回 2次関数の演習2 [ネコ騙し数学]
第16回 2次関数の演習2
これまで2次関数の定義域を実数全体としてきたけれど、定義域が実数の部分集合の場合についてやってみるにゃ。
一般論より問題を解く形で具体的な例をあげた後に説明したほうがわかりやすいと思うので、いきなり問題を解いてみるにゃ。問題1 次の2次関数について、( )内で示した定義域における最大値と最小値を求めよ。
【解】
(1) 2次関数は、何も考えずに、基本変形するケロ。
これから、x=2が軸で、頂点が(−2,5)であることが分かる。
次に、この放物線の概略図を書く。
そうすると、最大値がx=2のときで5、最小値がx=−3のときで、f(−3)=−20であることが分かる。
(2) まずは基本変形だケロ。
よって、軸はx=3で、頂点は(3,17/2)。
概略図を書く。
そうすると、x=−1のとき最小で最小値がf(−1)=1/2、最大がx=3のときで最大値が17/2であることが分かる。
(3) −1<x<1のとき、x²<1だから、|x²−1|=−(x²−1)=1−x²になる。
そして、概略図を書くと次のようになる。(○のところは含まない)
この問題から分かるように、2次関数の最大・最小値の問題は、頂点と定義域の両端が重要なんだケロ。
あえて極論すると、、2次関数の場合、両端におけるyの値と頂点のyの値を比べるだけで、最大値と最小値は分かる(^^ゞ
頂点が定義域内にないとき、両端の値の大小だけで十分なんだにゃ。2次関数y=f(x)=a(x−p)²+qとし、この定義域をα≦x≦βとする。
で、α≦p≦βのとき、つまり、定義域内に放物線の軸x=pがあるとき、a>0ならばx=pのときqが最小値、
a<0ならばx=pのときqが最大値となる。
あとは、f(α)とf(β)の大小で判断する。そして、x=pが定義域に含まれないときは、f(α)とf(β)のうちで小さくないほうが最大値で、大きくないものが最小値だケロ。
2次関数の場合、これだけで判断してもいい。
なのですが、いい加減なものでいいから、とにかく、面倒臭がらずに概略図を書くことだにゃ。
問題2 xの2次関数f(x)=x²+2mx+2m+3がある。
(1) その最小値yはmのどんな関数になるか。
(2) (1)の関数yの最大値を求めよ。
【解】
(1) とにかく、何も考えずに、基本変形!!よって、x=−mで最小で、
(2) とにかく、基本変形!!
よって、m=1のとき最大で、yの最大値は4となる。
もう既に中学数学を逸脱しているのだけれど、中学では2次不等式を習わないから、2次関数や2次方程式の複雑な問題を解けないにゃ。